若手の職探しにて思ふ

心配していたクラスメートの"のうやん"がやっとのこと内定をゲットした。仲間内での飲み会の最中に、企業から内定の電話が来たらしく、その後の飲みはたいそうなお祭り騒ぎだったようで。計ったようなタイミングでの内定通知とは、やはり神様っていうのはいるもんだ。(僕は他の用事で参加できなかった、残念!)

「おめでとう」の一言に尽きるんだけれども、僕がうれしいのは、今回の職探しを通じて、彼が一番苦労した分、きっと一番成長できたんじゃないかという点。人より長かった就職活動という窓を通じて、社会のいろいろを見れてこれたと思うし、何よりも自分という人間を深く見つめ直し、理解できたんじゃないかと思う。

初期のころの彼の志望理由書、自己PRなどを何度か見てきたが、「自分のこと今までの人生で一度も見つめ直したことないだろ!?」というくらい突っ込みどころのオンパレードだった。既に時効を迎えているので正直言ってしまうと、これじゃあ一流どころは厳しいかもな、という内容。但し、彼に限らず、始めの頃はどんな人でも相当ヒドイ内容を書いてる。この前のGoogleのインターンに応募した友人もそうだった。(僕自身が2月に何社かに出したインターンの志望動機も、全く練られたものでなく我ながら相当酷いと思う。) 皆一様に言うのは、「ヨソ様に誇れるような実績もないし、何を書いたらいいのか分からない。」ということ。そう、世の中には「自分のことは自分が一番分からない」という法則があるのだ。

彼らにしたアドバイスは一貫していて、だいたい以下の通り。

「まず、相手(カイシャの中の人)が何を期待しているのか考えること。それから、自分が今まで何をやってきたのか隅々まで徹底的に見つめなおすこと。行き詰ったら俺の大嫌いな「絶対内定」でも読んだらいいし、一人でできなければ自分を良く知っている人と徹底的に自分をテーマに恥じることなくディスカッションすべし、それでも出てこなければ柱に頭をガンガンぶつければ何か出てくる。相手は基本的に学生相手に画期的な実績を期待していない。背伸びはする必要ない。重要なのはちょっとした小さなことでも、あなた自身が何を感じたか、どう行動したか、そしてそこから何を学んだか、ということ。相手が知りたいのはその人の人間性、価値観、譲れない軸、思考能力、ポテンシャル。つまり職探しとは、自己理解のプロセスであり、敵を知る前にまず己を知れなのだ、グハハハハ!!」

ごくごく当たり前のことなのだが、どんなに賢いやつでも自分のことになると近視眼的になってしまい、このような問題に必ずぶち当たっているようだし、これはある程度キャリアを積んだ人でもはまりそう。


で、新卒君達の職探しが終わると、今度は僕ら中途組に矛先が向けられることになる。これはつまり、今まで煽っていた側が、逆の立場、煽られる立場になるということも意味する。。。既に「で、shingoyは進路どうすんの?」という質問を一日一回は受けているような気がする。もう方向性を決めている人はいいのだけれども、僕のようにまだ心の中でも未定の人で、職探しを始めるのがずっと先(11月末頃からかな)の人にとっては、この質問が続くのは結構苦痛。まあ、その都度説明するのは面倒なので、「ブログ(の行間)でも読んでください。」と言っておこうか。そう、ブログは説明コストを削減するすばらしいしいツールだし、さらには自分を客観的に見る上でとても有効なのだ。


とにもかくにも、のうやん、本当におめでとう!!そして、今回感じ得た成長スピードを緩めないで、今後もアクセルを踏んでいってください。