トロントでMLB三昧

8月末から一ヶ月ちょっと、カナダのトロントに行ってくる予定。前半は社会復帰に向けて、英語学校でBusiness Englishに磨きかけて、後半はトロント大学のB-Schoolのショートターム・プログラムで、コーポレートファイナンスのクラスを履修するのが主な目的。先進国の中でも産油国であるカナダは、原油高に連動して最近自国通貨が高騰している。円安カナダドル高が玉に瑕だけど、この国には生まれてこのかた一度も踏み入れたことがないので、楽しみだ。

トロント大学は、一応国内最高学府ということで、結構有名みたい。それからRotman School of Managementは、いくつかのランキングを見たけど、Non-US MBA Rankingでは5位あたり、Non-USとUSを含めたGlobal MBA Rankingでは20〜30位あたりをうろちょろしている。なんとも微妙なポジショニングに、好感が持てる(笑) しかも、一応ファイナンスが強みらしい。僕の受けるコーポレートファイナンスの集中講座は、どうやらS.ロスの教科書を使うみたい。今の英語レベルと知識レベルを考慮すると、ベーシックで丁度いいかも。(時間があったら、予習のために翻訳本も買って、大野先生の印税収入に貢献しとくか。)

という、前置きはおいといて、トロントはBlue Jaysのホームなんだけど、なんと滞在一ヶ月の間に、Mariners, Yankees, Red Soxとのホームゲームが計9試合もあるという幸運に恵まれる。感動で涙が出そうだ。。。

早速ネットでチケット予約。MLB.comは、さすが"Powered by 古巣"なわけで、高パフォーマンスな上とても使い易い。席の購入も、視覚的なインターフェイスで自由に席を選べたり、ショッピングカートに入れて10分以内に決済しないとセッションが切れたり、アメリカ人的(効率的なんだけど)遊び感覚が利いていて面白い。

しかも、まだ一ヶ月以上前ということもあり、ラッキーなことに vs Mariners はセンター右横の最前列、vs Yanks は左中間の2列目の席をゲット。イチローと松井の守備が身近で観れる。これは楽しみだ。(R Sox戦のほうは、後で松坂の登板日を予測して購入するつもり。今度は内野で10列以内を狙っていく。)

というわけで、VCでのインターンの後は、英語三昧・MLB三昧のカナディアン・ライフが待っているのである。

業務連絡

以下の理由により、ここ1、2週間ブログの更新、メールの返信が遅くなりそうです。

  • 昨日東京から戻ってきたばかりだが、本日からもう1社のインターンがスタート。大阪の某ベンチャーキャピタルの名物社長さんの付き人(要は、かばん持ち)で、さまざまな経営者、有識者の方々、エッジの利いた変な人を紹介していただく予定。期間は一ヶ月。社長は土日も関係なく仕事されてるので、必然的に僕もそうなりそう。
  • 手持ちのLaptop PCの挙動がかなりおかしい。画面が出ないことが多々あり。修理に出してみる予定。

というわけで、よろしくです。

事業再生とコーポレート・ファイナンス実務のレポートは...仕方ないから、夜学校に来てやるしかなさそう。

インターンの感想

とある戦略系コンサルティング・ファームでの体験プログラムが昨日で終了。その会社の基本的な問題解決手法、経営コンサルタントと呼ばれる人たちの仕事を感じ取ってもらうというのが主旨だったんだけど、まさに脳みその筋トレって感じ。以下参加を通じての所感です。MECEになってるかな?(笑)

  • とても刺激的だった。Transformational Experienceと言ってもいい。
  • 「頭が筋肉痛になった」、「自分が如何にバカかわかった」、「今までに知りえない発見が沢山あった」という参加者のご意見。全くもって同意。
  • とてもいい会社だった(完全に洗脳されますた)。参加者はもの凄く丁寧な扱いを受けた。人材こそが唯一のコア(資産)ということをちゃんと分かっている感じ。
  • 「やはり、自分より優秀な人が集まる環境で働きたい。そして、それは手が届かないわけじゃない」と思った。
  • 仮説:
    • 「自分はまだまだ駄目だなぁというところ(想定外)と、今までやってきたことに対して自信持っていいというところ(想定内)、二つがあるはず」
    • 前者のほうが大きいほど、ストレッチ(成長の伸びしろ)は大きい。そうで良かった。
  • 社員の方々:
    • 論理的思考、ファシリテーション能力は半端なくすごい。何を振っても一定のクオリティで返してくる。
    • かと言ってそれを初めからできたわけでないとのこと。入社後の日々の鍛錬の賜物らしい。
    • 皆さん、強いアスピレーション(「こうなりたいって言う目標」)を持っている。
    • 皆さん、人格者、いい人、それでいてバカもできる人。経営コンサルと聞くとスノッブな人というイメージを勝手に持っていたが、そんな人は一人としていなかった。
  • 参加者の方々:
    • ほとんどの人が、USのTop SchoolのMBA Candidateだった。皆さん、うっとりするくらい華麗なご経歴。
    • 皆さん、ウルトラ情報処理能力が高い。
    • 人間的にもバランスが取れてる人が多い。
    • それでも、課題を前にして、プレゼン時に突っ込まれて、ヒーヒー言っているのは皆一緒(笑)

コンサルタントに必要な資質は3つ:

  1. 論理的思考能力
  2. リーダーシップ
  3. アスピレーション

それから:

  • 考えること、仮説・実証が大好きな人
  • 「他の人とは違う角度からモノを見れる人が欲しい」(≒Diversity)らしい

今の自分が持っているパフォーマンスは出せたので悔いはないし、持ち帰ってきた無形のものは多すぎて消化できないほど。忘れないうちに、少しずつ整理していこっと。

Transformational Experience

ただ今某コンサルティング・ファームの体験プログラムに参加中。プログラム内容も、一緒に参加している面々も、なかなか刺激的で面白い。短い間だけど、Transformational Experienceって言うのは、こういうことなんだと強く感じる。

30代は、自分よりも優秀な人達に囲まれて、頭も体もめちゃくちゃ使って働くのが理想なんだけど、それを実現してくれそうな会社、業界だということが、実感レベルでなんとなく分かった。


直感だけど、この仕事、結構向いてるかもしれない。

堀場雅夫さんと面談

先日堀場さんに会ってきた時の記念撮影。

左から、安田君、堀場さん、僕、エノッキー。面談の内容はこちら

名経営者と呼ばれる人達の話は、いつも視点が鋭く刺激的なものだ。

まだ仮決めなんだけど、学生主催の研修の二回目の企画(一回目は8/4,5の合宿ね)、10/3に堀場製作所に訪問、会社見学、堀場さんの講演、それから軽い懇親会という内容で実施予定です。このような会を通じて、参加者それぞれに心にスクラッチみたいのが残ればいいなぁ。詳細が確定したら、皆に連絡します。


それにしても堀場さん、御年82歳らしい。 お元気だよなぁ。

レディフがGoogle、Yahooと買収交渉

レディフ(Rediff)という会社が、Google及びYahooとの買収交渉に入っているらしい。

で、「ポータル? しかも上場企業? 何を今更。。」と、かなり気になったので、どんな会社かちょっと調べてみる。

この会社、インドの会社で96年に設立、2000年にはNasdaqに上場を果たしている。主な事業内容は、rediff.com という国内外に住むインド人向けポータルサイトの提供と、India Abroad というUS在住のインド人向け新聞の発行。ポータルでは、ニュース、メール、マッチング(SNS)、ブログ、ショッピング/オークション、検索、モバイルなどの総合的なサービスを提供している。主な収益源は広告。

GoogleとYahooが、どんな魅力を感じて買収を検討しているのか考えてみる。事業報告書などを見ると、とくに技術やサービスが優れているわけではないように見える。(もしかしたら、ヒンズー語を初めとしてインドで使われている何十種類もの言語に対応した検索サービスなんかを提供してたらすごい。) 彼らにとっての魅力は、この会社が、インド向けというニッチであるがエマージングなマーケットに対して、現在数千万人のコミュニティを抱えていることとだろうか。あと、ここで働いている優秀な技術者の採用ってのもありそう。それから、双方ライバルに対する牽制。

以下、Yahoo Financeのブログの引用。

Rediff’s strength is its 53.6 million registered users (as of March 31, 2007), which is an increase of 25% over previous years’. The point that remains is that Rediff lacks a dominating niche, and there is no firm indication that this may be in the works.


It’s somewhat evident that Rediff lacks a clear growth strategy. And though the going has been not all that bad so far, there is no guarantee that the story will continue to be the same in times to come. If strong niche players usurp one or more of its perceived dominance, Rediff will be in for some serious trouble. Especially in the online classifieds area, there have been a lot of investment in verticals portals by venture firms (Online Travel, Matrimonials, Jobs, etc.).


Rediff's Acquisition Discussions May Be Driven By Growth Concerns -- Yahoo! Finance Blog

5,000万人以上のユーザを抱えながらも、ベンチャーが特定分野(旅行、仕事、結婚など)向けのバーティカル・ポータルを提供して追随してくる脅威に晒されていて、このようなニッチを支配しようという戦略に欠けているとのこと。そんでもって、巨人二社に身売りを考えるのは必然だと。

最近のGoogleの買収案件を見ていると、とりあえずエマージング・グロースな会社は何でもショッピングカートに入れているような印象を受ける。まあ、YouTubeの時もそうだったけど、元々Google AdSenseを提供するパートナーという位置付けだった会社が、ある程度コンテンツが充実しユーザを獲得した段階で、競争相手に育つのも嫌だし、買っておこうかという戦略か。Googleが川上に垂直統合しているという話があったけど、川下(ポータルや動画配信などのDestination Site)にも垂直統合を進めているというように見ることができる。

この戦略、買収される側にとって、Googleがまだ「Don't be evil」で正義があり魅力的であるから、友好的に行えるというもの。そうじゃなければ、買っても人材が流出する→上手く統合できない→シナジーが生まれない→でも敵対的(あまり友好的でない)買収を続けるしかない、という負のスパイラルに陥ることになる。

このニュースがあってから、レディフの株価は急上昇(今は若干落ち着いている)。リーク前は、Market Capが5億ドル程度の会社が、10億ドルもの額で交渉されているらしい。ひょっとしたら、決まれば、Googleにとって(Yahooにとっても?)公開企業を買うのは初めてかもしれない。


参考エントリ:

資生堂のCM

気分転換にYouTube漁り。そんな暇あったら、事業再生のレポート書けって突っ込みがありそうだ。

なんとなく、資生堂の秀逸で計算高いCFを古今問わずリストアップしてみる。

  企業広告: 新しい私になって - マイコ

  スキンケアハウス資生堂 - 伊東美咲

  アクアレーベル - 宮沢りえ

  マキアージュ - 篠原涼子 伊東美咲 蛯原友里 栗原千明

  マキアージュ - 篠原涼子 伊東美咲 蛯原友里 栗原千明

  TUBAKI - いろんな人

  ピエヌ - 伊東美咲

  レシェンテ - 牧瀬里穂

  ピエヌ - ミッシェル・リー ケリー・チャン 中谷美紀

最後のやつなんかは、この3人の組合せかー上手いなー、と大学生だった当時思ったもんだ。


因みに、化粧品会社の粗利率(売上総利益÷売上高)って80%もあるらしい。でも、資生堂ROEって6〜7%程度なんだよね。対するエスティ・ローダーのROEは、15%を超えているとのこと。